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私のオススメ授業紹介:心理学Ⅰ(金子夢芽さん)

国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。

また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨くことを目的としています。

この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。今回は金子夢芽さんのオススメ授業第2弾をご紹介します。

こんにちは!2022年入学?グローバル?コネクティビティ領域所属の金子夢芽です。今回紹介する私のオススメ授業は、パメラ?テイラー先生の「心理学Ⅰ」です。

金子夢芽さん

科目情報 

PSY151 心理学Ⅰ
教員:パメラ?テイラー助教
単位数:3単位

「心理学」を選んだきっかけ

私が「心理学」を選んだのは、「デジタル時代の重要課題」「教育心理学」「グローバル研究概論」といった授業を履修する中で、人の判断や対話の根底にある仕組みをもっと知りたいという関心が芽生えたからです。直感や経験だけでは説明しきれない場面で、何を証拠として確かめ、どこまで説明できるのか、そうした視点や知見を身につけたいと考えていました。

また、複数の友人から、「難しい内容もあるけれど、圧倒的に楽しい」「とにかく面白い」など、熱烈にすすめられて背中を押されていたのも、履修を決めた理由の一つです。履修したタイミングがちょうど留学前の学期でもあり、学際的に応用できる視点が得られるという期待も抱きながら、履修登録をしていたのを思い出します。

「心理学」って何を学ぶの?

心理学には「心」を勉強するというイメージがあるかもしれません。しかし、実際は記憶?知覚?感覚?意識といったものを、科学的にデータと理論で確かめていく学問です。 

情報を処理する点で、脳とコンピュータは似ていると思われますが、脳はより柔軟で速い処理を行うのと同時に、その処理には「限界性」や「誤り」があるという特性もあります。私たちの世界の見え方が一つとして同じでないように、脳がつくりあげる感覚や記憶は、複数の要素が複雑に絡み合い、生まれているのです。

心理学を自分ごとにできる!

例えば、宿題を後回しにしてSNSを長時間見てしまったことを、「怠け」という理由で片づけてしまうかもしれません。しかし心理学の視点から見ると、何がどのように影響してその行動を引き起こしたのかをデータを用いながら検証することができます。これは、注意の有限性や即時報酬、部屋の明るさや配置といった環境要因、感情状態、バイアスなど、複数の要因の相互作用として説明できます。そうした人間の決断や行動、社会の「当たり前」について、多様な視点から批判的に捉えることができます。

学期を通し「学び方」をもう一度考えられる

パメラ先生の授業では、授業中にノートパソコンなどのデバイスをあえて使用しないというルールがあります。私は大学生になってからデジタルノートを使っていましたが、久しぶりに画面から離れ、書く?聞く?話すの3つに集中することの大切さに気づきました。

また、毎回冒頭に前回の振り返りがあるため、学びが積み上がる感覚がありました。また、グループ発表やTPQ(Thought-Provoking Question)に関する議論では、正解を覚えて述べるのではなく、良い問いを立てることに重点が置かれます。グループ発表では、私は4人のメンバーと優生思想を例に取り上げ、認知バイアスの危険性について発表しました。このようなパメラ先生の工夫が詰まった授業を通して、概念の深堀りができ、思考の幅を広げ深められたと感じています。

科目を履修した感想

私はこの授業をきっかけに、心理学の面白さや魅力にどっぷりと浸かりました。選択や行動の背後にある目に見えないプロセス、仕組みに気づくことができるのは、心理学の大きな魅力だと思います。この授業を通して、私は自分自身はもちろん、他者や社会についての理解も深められたと思います。また、この授業を通して、日々の学ぶ姿勢についても考えさせられました。改めて、デバイスオフの環境や、何事にも「問い」を持つことの大切さに気づくことができたと思います。

この授業から得られた視点が、留学先で自身を客観的に捉える助けになったことが何度もありました。困難に直面した際でも、「この状況を確かめ捉えていくか」を考えられるようになりました。私のオススメ授業「心理学」を通して、ぜひ人生を豊かにする視点をゲットしてみてください!

パメラ先生からのメッセージ

心理学とは、人間の行動?思考?感情を科学的に検証する学問です。心理学を学ぶことで、学生は自分自身や周囲の人々を見つめ直すための新たなツールと視点を獲得できます。AIUで提供される心理学の科目は、これらの知見について学生の理解を深め、人生を豊かにすることを目指しています。

※実際のコメントは英語ですが、ここでは意訳した日本語を掲載しています。